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3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第64話。

男の子ってみんなそうなの?食べる寝る以外は動いるうちの3兄弟。よく食べて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。共感したり、クスッと笑ってくれたら嬉しいです。


第64話:予定より早い”脱寝かしつけ”がくれたもの


 

「子どもだけで寝てみたい!」ふと長男が言った一言がきっかけだった。思いもよらず、寝かしつけ業務がパタンと終了を告げた。

4月で長男が8歳になった。長男と言えば、6ヶ月〜8ヶ月くらいの時は夜泣きがひどく、そのころの写真を見ると、わたしの顔は笑っていても寝不足を隠しきれず、疲弊していた。何冊か本を読み、夫婦で話し合い、自分達がすぐできそうなものを実践してみた。午前中はできるだけ太陽の光を浴びるため外に出たし、お昼寝の時間の調節、お風呂タイムを早い時間にし、寝る30分前はリビングの灯りを一段階落とした。そして、本などを読みできるだけ穏やかに過ごし、真っ暗な寝室での寝かしつけ。とにかく自分が夜まとまって眠りたい一心でできることはやった。時々、自分で決めたことに縛られすぎて息苦しさを感じたこともあった。ある時は旦那にも同じことを求めすぎて喧嘩にもなった。

次男、三男が産まれてもできるだけ同じように過ごせるよう試行錯誤しながら、その習慣を積み重ねてきた約8年間。3兄弟とも19時半には夢の中である。たいてい、びっくりされる。「えっ!?7時半に寝てるの?」と。

寝室に遅くとも19時半ごろには行くようにしているのだが、年を重ねるごとにわたしの寝落ち頻度は上がり、22時ごろ目が覚めた時の「やってしまった感」と言ったら尋常じゃあない。寝るつもりがないのに寝た時ほどショックなことはないのである。それでもなんとか起きられた自分に喝を入れ、シンクの中の洗い物やささっとやってしまいたかった家事をやっつけ、重たい気持ちでパソコンを開くこともあった。

ここ最近の寝落ち率が高かったので、冒頭の「子どもだけで寝てみたい!」は内心嬉しかった。最初からうまくはいかないだろうと思っていたのだが、三男にもできるだけ早めに「今日はお兄ちゃんたちと三男で寝るんだよ」と話すと、「オニイチャン イッショ、オカアサン バイバイ」と納得して理解してくれる。びっくりした。何より逞しかったのは長男である。次男と三男の間に寝てくれて二人が喧嘩しないように、そして寝るように促してくれた。次男の寝るスピードは天下一品なのであまり心配はしてなかった。やはり三男がおふざけした日が数日あったが、日中たくさん外で遊ぶと、寝つきも早い。前までは寝かしつけの前に少しでも家事を終わらせておきたくて、ギリギリまで食器を洗っていたが、子どもたちだけで寝てくれる日は食器は後回しにしてトランプをしたり、本を読んであげたり。わたしにも余裕ができて子どもたちとの時間を愉しめる。寝かしつけがなくなる日のことをある程度予想はしていたが、わたしの中の予定より早くにこの瞬間が訪れ、通常味わえる感覚より、おそらく倍、いや10倍脱寝かしつけを堪能することとなった。

それまではなかった確実な一人時間。慌ただしい子育て期間に「心の余裕」という気持ちのプレゼントをもらった。「明日はみんなで寝る?寝たいなぁ」と次男が言う。「明日は久しぶりに一緒に寝ようか!」と次男を抱きしめながら優しく話しができた。

 

3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

☆毎週金曜21時更新☆

 

みかコーチ 【3児ママ】

みかコーチ 【3児ママ】

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