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3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第77話。

男の子ってみんなそうなの?食べる寝る以外は動いているうちの3兄弟。よく食べて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残した。共感したり、クスッと笑ってくれたら嬉しいです。


第77話:一気に完了トイトレ


 

5月、このエッセイでなかなかうまくいかない三男のトイトレについて綴っていた。上手くいかないことをここに綴ることで、自分自身を客観的に見ること、焦っても仕方ないことを改めて自覚しようとしていた。子どもたちは常に一生懸命に頑張っている。大人の尺度で測ってはいけないこと、何度も繰り返し言わなくちゃいけないこと、失敗を温かい気持ちで包んであげること。頭ではわかっているが、日常に追われているとどうしても「またかっ」とイラッとしてしまう場面が多かった。

繰り返し同じことを伝えることは、本当に体力がいるなぁと実感する日々である。何度同じことを言わなくてはいけないのだろう、しんどくなることもいっぱいある。自分に余裕があるとあの手この手で言い方を変えたり、伝わってないのなら違うやり方、言い方を試せば良いのだが、「なんでわかってくれないの?」のモードの時は言い方が一辺倒になる。客観的になるとそりゃ伝わらないよなぁと思うのだが、なんだか追い込まれていることもある。

トイトレはまさに忍耐力を試される子育てイベントの一つとも言えるだろう。すごくわたしが疲れきっているタイミングで、三男と同じ歳の女の子のお母さんと話す機会がトイレで訪れた。その女の子もパンツを履いていて上手にトイレに入っていった。すれ違うタイミングで、「うんちはどうですか?」と尋ねると、「やっと・・・、やっとできるようになりました!長かったんです」という返事が返ってきた。そのお母さんの「やっと・・・」にすごくすごく気持ちがこもっていて、たった一言二言交わした会話だったのだが、わたしの心が「スーーー」っと楽になるのがわかった。

トイトレの大変さがわかりすぎたのと、わたしだけじゃないって思えたのだろう。長年連れ添っている旦那が「大変だよね」といつも話を聞いてくれたり、労ってくれるのだが、その「大変だったね」より、数分、いや数秒すれ違った同じお母さんの言葉の重みとあの表情から全てを察し、労い、お互いの頑張りを讃えあったような、大袈裟かもしれないが本当にそれくらいわたしの心は動かされ、楽になった。

何を言いたいの?と聞こえてきそうだが、同じ経験をしている者同士の見えない労いを感じ取った瞬間は、本人同士にしかわからない不思議な感覚だ。もしかしたらわたしだけが感じていることかもしれないが、あの瞬間、言葉を交わせて良かったと心から思う。

後日談だが、その日、三男の好きなキャラクターの絵を描き、トイレに貼った。「ここでこの子みたいにしようね!」と。怖い顔はさよなら。わたしも余裕を持とう、と心が軽くなった翌日。三男は「うんち!」と前もって教えてくれて、トイレでできた。そのから、毎日トイレでうんちができるようになった。あの悩んだ日々はなんだったのだろうと思うくらい。母親の気持ちが楽になると、子どもはリラックスできるのか。

7月から区民プール解禁となった。オムツが完全に外れた三男も一緒に家族5人でプールに行くことができてとても愉しい夏の始まりであった。

 

3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

☆毎週金曜21時更新☆

みかコーチ 【3児ママ】

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