男の子ってみんなそうなの? 食べる・寝るとき以外は動いているうちの3兄弟。 よく食べて、よく動いて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。 そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。 共感したり、クスっと笑ってくれたら嬉しです。
第2話:「早くしてっ!」を封印した先に…
「早くしてっ!」この言葉は本当に恐ろしい。自分が仕事先の相手に言われたら…そんなことを考えるだけでブルっとする。そう思っているくせに子どもに対して発している自分がいた。つい言ってしまうことはないだろうか。その言葉を発したからと言って子どもの行動が早くなることはほぼ皆無。いろんな意味で「わたしの…ばかっ」と心の中で思った時にはもう遅い。発したことにより違う問題が勃発。違う問題とは、急かされている、怒られていると感じて子どもがやる気スイッチを完全にOFFしてしまうこと。ぐずりに磨きがかかり、さらに遅くなる。子どもは、かあさんを「困らせてやろう」ではないけれど、怒りながらも自分のことを構ってくれる、自分を見てくれるならこのままでいいかな?となる。最後はかあさんがやってくれるからと。
実際のところ子どもの頭の中はわからない。いつも同じ気持ちではないと思うし、何を考えているのかはわからないが、子どもはきっと私たち親が思っている以上に親の表情をみているし、言うならば、一枚も二枚も子どもの方が上手なのである。育てられているのは、そう、私たち親なのである。
私はこの「早くしてっ!」を封印し、二次災害をなくしたいがために、日々あの手この手で子どもたちに戦いを挑み続けて6年目。さすがに挑んでいる過程で気が付いたことがあった。そう、まさに、「自分で気が付く」ということである。困るのは「自分」という体験をすることが大事なんだと。朝の身支度で考えてみる。幼稚園に早く行けばそれだけたくさん遊べることはわかっている。支度が遅くなり、家をでる時間が遅くなると遊ぶ時間が少なくなるのだ。今も完璧にできているわけではないが、前までは、「幼稚園に行くのが遅くなって遊ぶ時間が少なくなるとかわいそうだ」だから早く出発できるように「子どものために」と言葉の攻撃をしていたのではないだろうか。そんな言葉の攻撃は必要なく、子どもが自ら気が付く方が私が言うよりも何十倍もの効力があった。私自身も疲れないし、なんなら、顔の眉間のしわも刻印されずに済みそうだ。もちろん、すべてを放置するわけではなくて、前向きな怒らない声掛けというものも重要だと思う。「今、何時?」とか「次どうしたらいい?」と、できるだけ子どもが考えられるような声掛けに。
この境地にたどり着いたのはいいのだが、「早くしてっ!」を発しない代わりにどんなことが待っていたかと言えば、子どもが上手くいかなかったことに対してのフォローだ。まあ、子どもの機嫌は悪くなるし、訳が分からなくなって泣くときもある。長男もそんな時期があったように、まさに今の次男が絵に描いたようにいい感じにスペシャルに暴れる(笑)そこで「ほらっ、あの時やらなかったからでしょ~」と意地悪な自分が出てきそうになる(いや、イライラしてでてきたこともある)が、このやり方は全く響かないし意味をなさない。子どもの感情を受け止めた上で、「どうしてだと思う?」と子どもに考えさせることが大切なんだろう。頭ではわかっているのだが、このやり取りは他のことを後回しにして子どもと向き合わなければならないのでなかなか難しい。ながら作業では効き目がない。朝ならば、頭の片隅で「幼稚園に行くのが遅くなるなぁ…」と思ってしまう自分もいる。そんな思いも吹っ切って、「少しぐらい遅れてもいいではないか。向き合うべき時に子どもと向き合おう!」と、どっしりかあちゃんになるべく今日も修行中なのであった。上手くいかない日の方が多いが、子どもも私もそれぞれ一生懸命がんばってる。
3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。
☆毎週金曜更新予定です☆
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