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3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第25話。

男の子ってみんなそうなの?食べる寝る以外は動いているうちの3兄弟。よく食べて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。共感したり、クスっと笑ってくれたら嬉しいです。


第25話:出産後、孫悟空になった3人兄弟の母


 

こんなことを公式ブログに綴っていいものかと考えたが、事実なのでわたしもあの不思議な出来事を忘れないように書き留めておこうと思った。

こんなスタイルになりたい。容姿に関する理想の定義は人それぞれ。私は160センチの体重が52キロ台。いわゆる普通の体型である。なで肩で猫背のせいか、身長は実際より低くみられがち。胸が大きいわけではない。運動するときには助かるが、女性としてはどうなのだろうと、ついぼやきたくなる。

そんなわたしの胸に異変が起こったのは長男出産後。孫悟空を彷彿させるような胸、いや胸筋だった。着ているシャツを胸筋で破くことができるのではないか、サイヤ人としてベジータと互角に戦えるのではないかと錯覚するほどの胸筋。例えだが、元が小さいので余計にそう感じてしまったのだから仕方ない。それに女性らしさは皆無。岩かと思うほど堅い。困ったのは、胸の奥がズキン、ズキンと痛む。ドクドクと血が流れる感じ。血管が浮き出る。出産後、シャワー解禁となった日。嬉しかったのだが、シャワーの水圧が胸にあたると痛くて痛くて仕方なかった。すべての出産を経験した女性でこのような症状が起こるとは限らない。出産後の女性の身体は、本人も何が起こっているのかわからないくらい大変なことになっており、心身ともに疲弊している。

さて、そんな孫悟空と化したわたし。ベッドに横向きも、仰向けも痛い。出産で体力を使い果たし、疲れていたのに、胸が痛くて眠れない。翌朝、母乳専門外来のベテランおばあさんが病室に来てくれた。マッサージをしながら、「はがす」ということをしてくれた。よく言っていたのはマッサージをして「はがしていこうね」と。そして、先端を潰し、母乳を出やすいようにする。これがまた、とんでもなく痛い。出産が痛みのピークと確信していたのだが、産んでからも痛いことが続いた。何度も心が折れそうになった。おばあちゃん助産師の言葉を信じ、わたしならできる!と変な体育会系を醸しだしていたのは、出産2日後のことであった。

とてつもなく痛い先端つぶし。先端が柔らかくなれば搾乳が順調にでき、一旦、孫悟空から、あらっ、胸が少し大きい女性に変身できた。痛みに勝利した自分へのご褒美なのか。この瞬間は、今までの自分の感覚とは違う胸に、それこそ胸躍っていた。

いざ、授乳となると長男が飲みやすいような位置にもってくることや、先端のくわえさせ方、赤ちゃん自身の吸う力など様々なミッションがあった。すべて初めてのこと。何もかもが新鮮で、未知の世界。3人いればそれぞれ違った。長男は自分で吸うことも上手でとにかく量を飲んだ。それはそれはたくさん飲んでいた。次男は上手に飲むことができるけど、少しの量で満足のことが多く、1回の授乳時間がとても短かった。三男は吸うのがあまり上手ではないため、量も飲めなかった。長男、次男が順調な出足だったこともあり、三男の時はとても焦った。変に自分を責めたりして、精神的によろしくなかったが、根気強くトライするうちに三男も上手に飲んでくれるようになり、体重も増えてきたので一安心した1ヵ月健診のことはよく覚えている。

3人の授乳期間は約1年間。終わりは断乳を決行。なんだかぼやきたくなる母の胸は、一時期大きくなった。そう、もはや過去のこと。授乳が終わると、えっ!?ちょっと待って。もう少し大きくなかった?と元の大きさより小さくなったような気もするわたしの胸。3兄弟の血となり、肉となりスクスクと育っていることが何よりも救いなのである。

こんなわたしの胸の話に付き合ってくれた方に感謝しかない。

 

3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

☆毎週金曜21時更新☆

 

みかコーチ 【3児ママ】

みかコーチ 【3児ママ】

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