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子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第14話。

男の子ってみんなそうなの?食べる寝る以外は動いているうちの3兄弟。よく食べて、よく動いて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。共感したり、クスっと笑ってくれたら嬉しいです。


第14話:いつだって自分と向き合うことだった


 

パリーーーーン。その音が響き渡ったのは平日の夕食後。わたしはご飯を食べ終わった三男の手や口のまわりを洗面所でゴシゴシ洗っていた。長男は隣で歯磨き中。慌ててリビングをみると次男が棒立ちになり、固まっていた。そして目の前に割れたお皿と破片が飛び散っていた。2秒程、時が止まったが、次男に「大丈夫?そこ動かないで」と伝える。次男に怪我がないことを確認したら、わたしの頭の中では、うぉ~~~~~~~~~~~!ともう一人の自分が頭を抱えて叫んでいた。新入りが早々にやられてしまったと、がっくりしていた。料理の撮影用も兼ねて色も悩みに悩んでやっとポチリしたお皿。わたしのショックは大きかった。とりあえず次男のところまで行き抱きかかえ、洗面所で3人待機するよう伝えた。

なんてこった。その日は次男と長男が食事する座席を変えていた。なぜそうしたかったのかはわからないが、わたしも「じゃあ今日だけだよ~」と軽い気持ちでオッケイしたのだ。次男はいつものようにご飯を食べ終え食器をシンクに運ぼうとして、長男が座っていた椅子につまずき、手を滑らせた。いつもは次男が端っこなので、シンクまでの障害物はない。いつもの動作が染みついていたために、その出来事は起こってしまった。わざとでもないし、わたしを困らせようとしたことでもない。仕方なかった。

次男は普段おちゃらけているが、実は、空気が読める男なのである。割れた瞬間、棒立ちになっていた時の次男の顔といったら、ものすごく「しまった」という顔をしていた。これは怒っても仕方のない案件なのである。となると後からやってくるのは、なぜあのお皿で料理を出してしまったのかという自分に対する後悔。その日は、豚肉とねぎのパスタとサラダだったと思う。豚肉から出る脂を考慮して、プラスチックのお皿だと脂が落ちにくいので、陶器のパスタ皿にした。このように自分の中でも理由はあった。

怒っても仕方のない子育て案件は日常にゴロゴロ転がっている。それを自分の余裕のなさから子どもに対する言い方がきつくなったり、もう怒るよ!と言っている時にはすでに怒っているありさま。子育てしている時でも独身時代でもいつだって自分との向き合いなんだと感じるようになってきた。自分の気持ちや自分の行動をコントロールできるのは自分だけだ。”気持ちよ静まりたまえ”と頭の中で呪文を唱えながら、お皿の破片を集め、掃除機をかけ、水拭きとからぶきをした。

そんな妄想にふけりながら掃除している最中も、「おか~さん、ま~だぁ~?」と扉の向こうから圧がかかる。三男は泣きじゃくっているではないか。落ち着いてきた気持ちが一瞬で吹き飛びそうになったが、仕方ない、誰も悪くない。わたしもがんばっている。冷静に、そう冷静に「もう少し待ってて」と伝えた。

床がきれいになり、なんだか部屋が明るくなったように感じた平日の夕食後であった。

 

子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

☆毎週金曜21時更新☆

寺尾 美佳

寺尾 美佳

[かあさん栄養士 みかコーチ] 食生活から一緒に愉しいを創っていきましょう!

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