３人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第53話。

男の子ってみんなそうなの？食べる寝る以外は動いているうちの３兄弟。よく食べて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな３兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。共感したり、クスッと笑ってくれたら嬉しです。

第53話：長男と三男の朝時間

早起きの長男と三男。6時前に起きる二人の朝時間がある。次男はというと、6時15分ごろに起きる。これはそれまでの10〜15分の二人のやりとりである。

長男と三男は起床後、トイレや着替えを済ませ、二人で遊び始める。長男は三男と遊ぶのがとても上手である。三男も自分の要望に応えてくれるのでとても愉しそうだ。長男は自分の好きなモンコレを並べ、戦いを始める。そうすると三男も自分の前にモンコレを持ってきて戦いを真似する。長男が使っていたモンコレを三男が奪った。「こっちにもこんなのがあるよ！これと交換しようよ〜」と優しく話しかける。そうすると「うん」と言って長男のモンコレを返却する。なんと平和なやりとりであろうか。こういうやりとりが上手な長男を尊敬する。そりゃいつもではなく、時々は「三男なんて〜いや〜！！！」と叫び怒ることもあるが、基本は二人の間で完結する。

三男が最近お気に入りの本を持ってきた。モンコレで遊んでいた長男は「今は読めないよ」と言って一度断った。そんなことにへこたれる三男ではない。長男の顔を両手で挟み、自分が持ってきた本のところへ向ける。「うーん、じゃあ一回だけだよ」と長男が読み始めた。ニコニコしながら長男の隣に座る。嬉しそうに長男が読む本を見つめる三男。満足したようだ。わたしはそのやりとりを見て猛烈に反省した。わたしは三男が本を持ってきたら「もうちょっと待ってて！」と言って、家事などを優先していることが多い。今度「本を読んで！」と言ってきたらすぐに読んであげようと思った。

長男と三男の何気ない朝のやりとり。わたしも朝食の準備や洗濯ものをしながら横目で観察する。こうやって仲良く遊んでくれることがどれだけありがたいことかと思い直す。長男の優しさに感謝し、三男の自己主張を柔らかく受け止め、子育てを愉しめたらと思う。こんな何気ないやりとりの積み重ねが大切なんだと感じる。

３人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

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