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3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』第35話。

男の子ってみんなそうなの?食べる寝る以外は動いているうちの3兄弟。よく食べて、よく転んで、よく笑って、よく泣いて、よく寝る。そんな3兄弟との何気ない毎日をエッセイという形で残したい。共感したり、クスッと笑ってくれたら嬉しいです。


第35話:先回り発言の弊害


 

母という生き物はなんなのだろう、と度々思う瞬間がある。子どもの行動や、やろうとしていることに対して先回りした発言は、たま〜には良い方向に働くこともある。たま〜には。大抵、子ども自身、自らの意思がはっきりしてくると、「やろうと思っていたところに言われた」とか「またお母さんが何か言っているぞ」と脳内変換または脳内解釈され、わたしの発言は全く意味を持たなくなり、口を出したことで起こる惨劇に母のHPはゼロどころかマイナスに転じる。

例えば、天気予報で寒くなるという情報を得る。子どもたちに寒くなるから調整できるように下着を着ていくか長袖で様子を見たらどうかと提案する。優しく、命令形にならないように、提案ベースで。長男からは「今、別に寒くない」と言われたので、必殺余計な一言を出してしまった。「今は寒くないかもだけど、帰りが寒いんだって」と。母の要らぬ先回りが試合のゴングを鳴らす。「今は寒くないから!」と言い返される。「風邪ひいたら大変だからさ」と食い下がるも、長男は「自分で考える」と。カンカンカーン。わたしの思惑は伝わらずモヤモヤ、ざわざわのうちに試合終了。思い通りにことが運ばなかったことへの小さなイラッとが、HPを減らす。

次男の場合は、だいたい即「え〜、やだ、なんで〜」と言われる。とにかく、かあさんの言う通りにするものか精神が発動。わたしの思惑とは常に反対な結果になる。かと思えば、お兄ちゃんが着替えてたりすると、「着替える」とすんなり行動する。発言に気をつけなければ、もっとややこしいことになる。だったら言わなきゃいいのにとも思うのだが、体調を崩したら嫌だし、もしかしたらすんなり行動してくれるかもしれないという淡い期待をどこか捨てきれないのかもしれない。結局、わたし自身着地点を見失い、イライラの迷路から出られなくなる。自分で自分のHPを減らしている。次男への発言は気をつけなければとわかっているはずが、「言い方しくった〜」となることが多い。

三男の場合、ずーっと半袖を着て過ごしてきて、長袖文化が無かったことになっており、袖のある服を着せようものなら全力で泣く。大人の勝手な事情により、強制的に着せようものなら、上半身裸のままカーテンの後ろに退避。出てこないは暴れるはでひどい目にあった。今から出かけなければいけないのに、HPが一旦マイナスになる。

マイナスな気持ちは、うまくいかない苛立ちから、どうも怒りっぽくなる。悪循環である。が、これを読んでる方は気づいているかもしれない。そう、余計な先回りの一言を封印することによって確実に防げるのである。長男と次男への対応がうまくいくと、三男に対するHPを残しておけるのである。

寒いのも経験。痛いのも経験。大変なのも経験。親なら愉しい思いを子どもにたくさんしてほしい。できることなら辛いことは、、、なんて考えたりする方もいるだろう。いつか親から離れていく子どもたち。子どもが自分で考えて生きていくためには、自分の肌で感じることが大切。自分で経験して、納得して、理解することの積み重ねをどれだけ経験できるかが重要なんだと。

書いていると、そうだ!そうだ!とわかる。いざ現場に出ると、なぜ口を出してしまうのだろう。「事件はPCの上で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」と言いたいだけのセリフは置いといて、そう今日も我慢だ。我慢だ。先回りしないことが子どもにとって学ぶことのできるチャンスなのだから。

 

3人子育てエッセイ『基本、食べる寝る以外は動いてます』をよろしくお願いします。

☆毎週金曜21時更新☆

 

みかコーチ 【3児ママ】

みかコーチ 【3児ママ】

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